産地:アイラ島
蒸留所:ボウモア蒸留所
創業:1779年
所有者:ビームサントリー社
「ボウモア」はゲール語で「大きな岩礁」のことをいいます。
ビーム サントリーが保有するスコットランドのアイラ島のボウモアにあるウイスキー蒸留所
多くのシングルモルト・ウイスキー蒸留所のあるアイラ島の中でも操業開始は1779年と最古です。
アイラ島の蒸留所の中で唯一エリザベス2世女王が訪問した蒸留所でもあります。
船舶や艦船の進水式、命名式では、シャンパンやワインのボトルを新しい船にぶつけて船と乗組員の安全を祈るが、2014年に行われた空母クイーン・エリザベスの命名式ではボウモアが選ばれ、エリザベス2世の手により割られました。
経営が悪化してからはオーナーが替わりつづけ、1989年、日本の酒類メーカーサントリー(現:サントリーホールディングス)によって30%の資本参入を経て、1994年には完全子会社化されています。
サントリーが資本参入する前は、経営が悪化していたため蒸留はあまりしておらず、熟成に用いる樽も古いものを再利用していました。
ピート(泥炭)の影響の濃いラーガン川を仕込み水の水源とし、バーボン樽やオロロソ・シェリー樽による熟成を行っています。
樽の熟成庫は、海に面し、一部は海水面より下にあります。
No.1 Vaultsはダイレクトに海に面しており、波打ち際の岩盤を削り取り整地した上に建造されたものです。
庫内の床は海面下に位置し、半地下のようなつくりで、天候次第では波しぶきが外壁を洗い、嵐となれば荒波が容赦なく外壁を打ちつけます。
サントリーはボウモアを「アイラモルトの女王」と表現します。
ボウモア蒸溜所には古くから守り伝承されつづけている、スコッチのモルト蒸溜所のなかでも別格として謳われる、誇り高い3つの遺産があります。
●アイラ島最古の蒸溜所であり、スコッチでも一、二とされる古い歴史
●いまだにフロアモルティングをおこない、麦芽乾燥にピートを焚く伝統的製法
●海抜0メートルにある、スコッチ最古の貯蔵庫No.1 Vaults(第一貯蔵庫/ヴォルトとは地下貯蔵庫)
麦芽は70%を麦芽製造会社に委託し、30%は自らが製造しています。
■シングルモルト
NO.56「ボウモア レジェンド」
■キーモルトのブレンドウイスキー